絵コンテ #17|なんで黒歴史って、何度も思い出しちゃうの?

動きプレビュー内蔵版(ミニ画面は実際に動きます)
v1.1
ずんだもん解説/BookSwipe #17
想定尺11:35(+エンディング8.6s)
シーン数9 SCENE
カット数115 CUT
発話文字数4,682字(6.8字/秒換算)
FPS / 画面比30 / 16:9
ベースファクトチェック版・本文23,023字の20%

v1.1 で変えたこと

こうたくんFB「内容ももっとシンプルにしていい」「AではなくB構文が多い」を反映した。13:35/134カット/5,542字 → 11:20/112カット/4,570字

やったこと中身
研究用語の名前を全部落とす不随意自伝的記憶/プライミング/利用可能性ヒューリスティック/スポットライト効果/反実仮想。名前を出さず現象だけを言う。研究名・年号は出典小テロップに残す(消してはいない)
枝葉を4つ削るS02のプライミング実験まるごと/S03の「定期的」の節を5→2カット/S04の感情4分類を「恥」ひとつに/S01の「嫌な感情の方が速く薄れる」
対比構文を2回まで13回 → 2回(S00「差がつくのは浮かぶかどうかではなく〜」とS07「記憶は録画の再生ではなく〜」だけ)
削らなかったもの留保表現(「〜とは限らない」「可能性がある」)/対処3つ/三分法/「事実の核を見て謝る」の一文

この絵コンテの前提

素材はファクトチェック済みの解説文書(本文23,023字・参考文献42本)。そのまま読み上げると約56分になる。過去作の実測(#16=5,564字→847.7秒、#15=5,064字→737.6秒)から、VOICEVOX speed1.4+間込みの実効レートは6.8字/秒=毎分408字。標準尺に収めるには本文の2割しか喋れない。

方針残す文字数判断
本文をほぼそのまま読む23,023約56分成立しない
参考文献・検証ログ・FC表を外す約16,000約39分まだ長い
v1.0(標準尺いっぱい)5,54213:35情報量が多すぎた
v1.1(本作)4,68211:35採用

捨てたもの=参考文献の読み上げ/9章 検証ログ/7章 ファクトチェック18項目の列挙/個人差の詳細/デフォルト・モード・ネットワーク/睡眠研究と徹夜実験/書籍の目次紹介/目撃証言の確信度/臨床の治療情報。
画だけに逃がしたもの=五つの観点/手がかりの種類の表/恥・罪悪感・後悔の分類/8段階モデル/FC判定は代表3件のみ/相談の目安。

統一視覚メタファー ― 記憶の玉の道

机の上のミニチュア装置。玉が転がるレールが組んである。この装置ひとつで、この動画の主張が全部説明できるように部品を割り当てた。採用理由は、台本の主張が「回数ではなく長さ」であること。レールの長さがそのまま居座る時間になるので、主張と画が一対一で対応する。

BALL / RED朱の玉=黒歴史

長い迂回路を通り、途中のくぼみで止まり、ループに入る

BALL / BLUE青の玉=良い思い出

短い直線を通ってすぐ受け皿へ。同じ入口から出るのに終わり方が違う

LEVER入口のレバー=手がかり

言葉/場所/音/におい/気分。触れると玉が勝手に転がり出す

LOOP輪のレール=反すう

出口があるのに入らず、同じ輪を回り続ける

TAGあとから貼られた付箋=推測

玉の芯(事実)は変わらないのに、表面だけ増えていく

TRAY ×33つの受け皿=三分法

記録できること/相手の心の推測/自分への判決

規律:1カットで装置の要素を2つ以上主役にしない。装置は足していく(S01=入口1本・受け皿1つ → S02=入口5本 → S04=ループ追加 → S07=受け皿3つ)。最初から全部を見せない。

尺の配分と山場

S00 50s
S01 80s
S02 90s
S03 80s
S04 120s
S05 60s
S06 50s
S07 100s
S08 65s
完全無音は S05(1.5秒・主アハ/60%地点)S07(1.0秒・第二反転/84%地点) の2回だけ。他は0.4〜0.8秒の間で処理する。
00フック

ポエム・自虐風自慢・カタカナのあだ名。挨拶なしであるあるから入り、「良い思い出も勝手に浮かんでる」まで明かして、何が違うのかは伏せる。

00:00–00:5050s8 CUT331字
01前提が崩れる

探していないのに勝手に浮かんでくる記憶。意図せず浮かんだ記憶の約六割が肯定的。「嫌な記憶だけが自動再生される」が崩れ、問いが発生件数から浮かんだ後の残り方へ移る。

00:50–02:1080s13 CUT526字アハ①
02入口は手がかり

「それ、意識高いね」から大学時代が丸ごと浮かぶ。外からの手がかりと、自分の内側の手がかり。手がかりはスイッチではなく、いくつもある入口の一つ。

02:10–03:4090s16 CUT651字
03連鎖

一件目を思い出した時点で、二件目はまだ外から呼ばれていない。一件目そのものが二件目の手がかりになった。「定期的に戻る」の正体は、繰り返される手がかり。

03:40–05:0080s14 CUT545字カツン
04恥と反すう

恥は行動でなく自分全体へ広がる。確かめられない他人の評価。入口は一秒でも、脳内会議が二十分なら体験は二十分。反すうと反省の違い。見られていた度合いを、人は多めに見積もる。

05:00–07:00120s20 CUT782字
05主アハ ― 5秒と15分

朝食を五秒、失言を十五分。入口の回数だけなら一対一。完全無音1.5秒 → 「回数じゃなかったのだ」。十五分の間に三つ飛べば、本人には四回に感じる。8段メーターの全景をここで初めて見せる。

07:00–08:0060s9 CUT410字主アハ/無音1.5s
06夜が目立つ理由

昼にも起きている。夜が目立つ理由は三つ。昼の三秒が、夜には二十分へ伸びる。夜が黒歴史を作っているわけではない。捕まえて離しにくい時間なのだ。

08:00–08:5050s8 CUT340字
07記憶の再構成

『記憶はウソをつく』。記憶は録画の再生ではなく、その都度の組み立て。相手の軽蔑した顔は、自分で描き足したのかもしれない(無音1.0秒)。鮮明さと正確さは同じではない。受け皿が3つに増える。

08:50–10:30100s15 CUT655字第二反転/無音1.0s
08対処と締め

①直前の三十秒から手がかりを一つ探す ②「ひとつ思い出した。次の記憶まで探さなくていいのだ」 ③反省は未来の一行動で終える。締めは「浮かんだ後が長いのだ」。

10:30–11:3565s12 CUT442字

進捗メーター(通し装置)

画面左下に8段の小さな階段メーターを常駐させる(S01-C05で初出)。台本6-1の8段階に対応し、話が進むたびに1段ずつ点灯する。これがないと、同じ問いに三回戻る構成が一本調子に見える。一括提示はせず、S05で初めて全景を見せる。

内容点灯するシーン
手がかりS02
ふいの想起S01
注意の捕捉S04
自己・他者評価S04
反実仮想S04(口では言わず画のみ)
反すうS04
連鎖S03
回数の判断S05/S07

検品と次の工程

python tools\check_storyboard.py … TCの連続・セリフ字数・二重読み・セリフ欄への画の指示混入・グラフィック領域はみ出し・字幕との一致を機械検査する。

次: Blender 3Dモデル版(tools/sb17.pysb_s00〜s08.py)→ ナレ合成 → 本編レンダ → BGM/SE → サムネ・タイトル。

#14〜#16で実際に踏んだ穴:絵コンテのセリフ欄に画の指示を書くと、その尺がまるごと無音になる(#16で13.9秒)/同じセリフを2カットに書くと二重に読まれる/実尺は見積もりより短く出るので、足りなければ間ではなく内容で埋める。